奄美黒糖焼酎蔵「沖永良部酒造」をご紹介

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フランスのパリで金賞受賞!世界に羽ばたく奄美黒糖焼酎「稲乃露」

2021年8月3日に「Kura Master 本格焼酎・泡盛コンクール2021」がフランスのパリで開催された。

その後、沖永良部酒造(おきのえらぶしゅぞう)の代表である德田社長のもとに、一通のメールが届く。

「Kura Master 本格焼酎・泡盛コンクール2021」において、沖永良部酒造さまの「稲乃露(いねのつゆ)」が金賞に選ばれました。

このとき、德田社長は、フランスのパリで開催されたコンクールのことを忘れていたのだという。

フランスでは、日本酒の品評会と同時に、焼酎の品評会も毎年開催され、日本のお酒に対する、フランス人の関心は極めて高いのである。

そして、「Kura Master 本格焼酎・泡盛コンクール2021」において、金賞を受賞することになった「稲乃露」について、受賞することになった理由として、専門家は以下のように分析する。

フランスでは、ストレートで飲めるお酒が評価されるとのことで、特に、マイルドなお酒よりも、パンチの効いたお酒が好まれるのだという。

奄美黒糖焼酎「稲乃露」は、沖永良部島で昔から親しまれている、人気銘柄なのであるが、「稲乃露」はしっかりと黒糖の持つ芳醇な香りと味わいが楽しめて、余韻も続く、贅沢な味わいである。

沖永良部酒造の德田社長がヨーロッパの地域の人とのお付き合いは、2014年からヨーロッパにおいて、3年間参加した、JAPANブランド育成支援事業がきっかけだったと言う話である。

その事業の中で、ドイツで開催された、奄美黒糖焼酎の夕べの出品や、商談等をしたことで、ヨーロッパの地域の人とは、それ以来のお付き合いなのだという。

2023年である今からおよそ78年前、第二次世界大戦が終わり、沖縄と奄美群島は、アメリカの統治下にあった。

奄美群島が日本に返還されたのは、1953年12月25日のことで、今年2023年は12月25日で、奄美群島の日本返還70周年を迎える。

日本より遠く離れたヨーロッパにおいて、奄美の黒糖焼酎の夕べが開催されるなんて、なんと素敵な催

しではないだろうか。

そして、フランスやドイツをはじめとするヨーロッパの人々が、日本のお酒を熱く見ているということは、今後の奄美黒糖焼酎の可能性を感じさせるというものである。

実は、筆者であるイノウエは、沖永良部酒造が製造する奄美黒糖焼酎「はなとり」が、初めて飲んだ奄美黒糖焼酎なのである。

そしてイノウエは、この「はなとり」があまりにも美味しかったので、奄美黒糖焼酎を追いかけようと思ったのである。

今回は、イノウエにとっても、特に思い入れの強い、沖永良部酒造の紹介記事となる。

「はなとり」は、女性向けのお酒としてぴったりで、とても優しい味わいのする奄美黒糖焼酎である。

そして、「はなとり」を製造する、沖永良部酒造の代表である德田社長も、そんな心の広いとても優しいイメージ通りのお人であった。

沖永良部酒島ってどんな島なの?

みなさんは、沖永良部島(おきのえらぶじま)をご存知だろうか?

ここでは、沖永良部島のことを以下に簡単に解説させていただこうかと思う。

ただ、沖永良部島についての詳しい内容については、別の記事でガッツリと紹介記事を作成しているので、ここでは、簡単な紹介だけにとどめておこうかと思う。

まず、沖永良部島は、奄美群島の中でも、南に位置する島で、徳之島(とくのしま)と与論島(よろんじま)の間に位置する。

昔、沖永良部島は、西暦1400年ごろは、琉球王国(現在の沖縄県)に支配されていたこともあり、奄美群島の中で、徳之島と沖永良部島との境で、沖縄色が濃い島になっている。

徳之島以北は、三線の音階も和音階を使うのであるが、沖永良部島以南では、琉球音階が使用されている。

つまり、沖永良部島と与論島では、沖縄の音楽、沖縄の料理、沖縄の風土などが色濃く反映されている島なのである。

沖永良部島にも空港である、沖永良部空港があり、沖永良部島への飛行機でのアクセスは、鹿児島・奄美大島・沖縄から毎日就航している。

ここでは、沖永良部島の中でも、沖永良部酒造周辺の観光スポットについて、いくつか簡単にご紹介していきたいと思う。

沖永良部酒造株式会社

沖永良部酒造は、沖永良部島の和泊町の中心部にある、共同瓶詰会社である。

沖永良部酒造を構成する蔵元は、「沖永良部酒造 内東蔵(うちひがぐら)」「沖酒造(おきしゅぞう

)」「竿田酒造(さおだしゅぞう)」「神崎産業(かんざきさんぎょう)」の4つの蔵元で構成されて

いる。

沖永良部酒造へは、沖永良部空港から車で20分ほど、和泊港から車で10分ほどで、アクセスすることができる。

黒糖をふんだんに使用して製造されている「稲乃露」の他、沖永良部酒造には、魅力的な奄美黒糖焼酎が目白押しにあるので、この記事内で、たっぷりとご紹介していこうと思う。

世之主の墓

「世之主の墓(よのぬしのはか)」は、15世紀の島主「世の主加那志(ヨノヌシガナシ)」の琉球式の墓である。

「世之主の墓」は、岩壁を掘り込んだトゥール墓で、歴史上貴重な文化財となっている。

「世之主の墓」には、琉球王国時の、四天王と呼ばれる豪族の骨も分骨されているという話である。

「世之主の墓」は現在、石積みの崩落が発生し、入場を禁止しているので、外からしか見られないが、入場再開になったときは、是非とも訪れたい墓である。

越山公園

越山公園(こしやまこうえん)は、和泊町で最も高い山で、標高180メートルにある公園である。

越山公園の展望台では、和泊町を一望でき、右側が太平洋、左側が東シナ海を一望できる。

夜になると電照菊の夜景も観賞できる。

越山公園の見どころとして、1月下旬から2月上旬にかけては緋寒桜(ひかんざくら)が見ごろを迎え、多くの人が桜を楽しむ。

和泊町歴史民俗資料館

和泊町歴史民俗資料館は、沖永良部島の民具や記録写真、島特産のエラブユリ(鉄砲百合)に関する多彩な資料を展示し、島の歴史と生活を紹介している。

自然の様子もパネル展示し、島の全てがコンパクトに理解できるよう工夫されている。

また、ミニ企画展を開催し、沖永良部島の歴史文化に関する情報発信をしている。

ここでの最大のテーマは、沖永良部島の特産品である「エラブユリ」に関することで、他にも島の歴史について、深く学ぶことができる施設となっている。

ウジジ浜公園

「ウジジ浜公園」は、長い年月をかけて浸食された奇岩群で、その風景は見る角度によって動物や植物の形に見えたりもする。

「ウジジ浜公園」から拝む朝日は壮観な風景で絶景である。

沖永良部島での、早朝のドライブコースに、「ウジジ浜公園」は最適の場所だといえる。

「ウジジ浜公園」に面する海では、沖合は遠浅のため、絶好のダイビングポイントにもなっている。

沖永良部酒造の歴史について

ここで、沖永良部酒造のこれまでの生い立ちについて、述べて行こうと思う。

※ 本内容については、かなりの内容を、「あまみの甘み あまみの香り」鯨本あつこ・石原みどり 著から引用しています。

沖永良部酒造は、沖永良部島の4つの蔵元で構成する共同瓶詰会社である。

沖永良部酒造を構成する蔵元は、沖永良部酒造 内東蔵(うちひがぐら)(旧德田酒造)、沖酒造(おきしゅぞう)、竿田酒造(さおだしゅぞう)、神崎産業(かんざきさんぎょう)の4つの蔵元から構成されている。

ここでは、沖永良部酒造の前身である、德田酒造と、沖永良部酒造(おきのえらぶしゅぞう)の2つの蔵元の歴史について記載していこうと思う。

沖永良部酒造(おきえらぶしゅぞう)

沖永良部酒造は、昭和44(1969)年に島内全酒造6社により、株式会社として設立された。

このときの6社は、德田酒造(代表銘柄「稲乃露」)、竿田酒造(同「初泉」)、沖酒造(同「旭桜」)、神崎産業(同「幸福」)、原田酒造(同「満月」)、新納酒造(同「天下一」)から成る。

現在の沖永良部酒造(おきのえらぶしゅぞう)は、このうちの2社が脱退し、德田酒造が沖永良部酒造(おきえらぶしゅぞう)を吸収合併することで、社名も德田酒造を沖永良部酒造に変更し、読み方も「おきえらぶしゅぞう」から「おきのえらぶしゅぞう」とした。

当時の島内全蔵の原酒をブレンドした代表銘柄は「えらぶ」と名付けられた。

同銘柄は、竿田酒造、沖酒造、神崎酒造の3社のブレンド酒として、現在に引き継がれている。

当初、沖永良部酒造は、和泊町和泊(わどまり)にある徳田酒造の隣に置かれていた。

平成14(2002)年に工場を和泊町玉城(たましろ)字花トリ(あざはなとり)の現在地へ移転し、今に至っている。

現在、沖永良部酒造の代表は、元、德田酒造の代表である、德田英輔氏が社長を務めている。

沖永良部酒造は、2019年に、創業50周年を迎え、奄美黒糖焼酎蔵元の中でも、歴史ある共同瓶詰会社として、現在に至っている。

德田社長には、同社の営業を担当している、德田実道(とくだ・さねみち)さんという弟様がおられ、実道さんは、現在、鹿児島にて、沖永良部酒造の商品の販路を広げていっているのだという。

德田兄弟による、黒糖焼酎の販売に協力体制で、国内、海外への取り組みを加速している。

德田酒造(とくだしゅぞう)(現、沖永良部酒造)

德田酒造の創業は、昭和5(1930)年になり、現在の沖永良部酒造と合わせると、2023年の現在で、創業93周年を迎える、老舗の蔵元となっている。

德田酒造は、旧知名村(ちなそん)・大津勘(おおつかん)出身の初代、德田内東(とくだ・うちひが)氏が「日の出(ひので)」という焼酎を造ったのがはじまりである。

德田内東氏は、和泊で酒類製造業を営んでいた橋口(はしぐち)氏より、酒類の製造免許を購入し、旧知名村(ちなそん)で焼酎を造り始めた。

德田酒造の三代目となる、德田實彰(とくだ・さねあき)さんの代で、沖永良部酒造を和泊町和泊から和泊町玉城へ移転させた。

そして、德田酒造の創業から4代目となる、德田英輔さんが、德田酒造と沖永良部酒造を吸収合併させ、現在の沖永良部酒造の代表を務めることになり、現在に至る。

インタビューに応じていただいた人たち

今回、イノウエの取材でインタビューに応じていただいた人について、記載していこうと思う。

代表取締役  德田 英輔(とくだ・えいすけ)氏

沖永良部酒造を構成する他の蔵元さまへのインタビューについては、それぞれ個別に記事を作成していくつもりにしている。

だからここでは、沖永良部酒造の代表である、德田社長にお話しを伺ったことを記載していこうかと思う。

德田社長は、大変丁寧なご対応をされる、腰の低い、礼儀正しい温厚なお人といった感じのお人である。

德田社長は、沖永良部島で会社を経営する前は、神奈川と東京で8年間暮らしていた経験をお持ちだということである。

大学は東京農業大学を卒業し、4年間、酒問屋に勤めた経験がおありだということである。

経営のプロである、德田社長であるが、腰の低さや物腰の丁寧さは、営業などでも優れていたに違いないと、東京でもご活躍されていたようである。

沖永良部島の魅力として、島の人を語ってくださった。

沖永良部島の人々は、温厚でのんびりして、とても気さくで優しい人が多いようで、沖永良部島の自然よりも、島の人をあげられたと言う点が、島の魅力は本当に人の魅力なんだと感じた。

德田社長が東京から沖永良部島に帰郷したときには、沖永良部島産以外の奄美黒糖焼酎などが沖永良部島などで飲まれ、島の酒が危ういとの危機感を持ったとのことである。

このとき、減圧蒸留の焼酎が人気になっていったこともあり、市場のブームである減圧蒸留酒を求める声にこたえようと、先代の德田 実彰さんが思い切って、平成13年に減圧蒸留機を導入されたということである。

この、減圧蒸留機で製造された奄美黒糖焼酎が、イノウエが初めて飲んだ「はなとり」であった。

先代の德田 實彰は、行動派の人でもある。

德田社長は、国内の販路拡大だけでなく、ドイツをはじめ、ヨーロッパやアメリカ・東南アジア等への販売に意欲を燃やしていて、島のお酒を世界に向けて販売していくことをお考えのようである。

さらに、平成20年、和泊町商工会青年部と一緒に沖永良部島産にこだわった銘柄である「めんしょり」を、沖永良部島産の黒糖を使って造ったりもしたとのこと。

他に、平成25年から、東京の代々木公園での「九州観光物産フェア」を毎年行ったりするなど、鹿児島県酒造組合奄美支部主催で奄美黒糖焼酎を販売などもしている。

こんなふうに、德田社長は本当に行動力の人だと感心してしまう。

イノウエは、德田社長の積極的な動きをとても頼もしく思い、この人であったら、奄美黒糖焼酎の売り上げを爆発的に伸ばしていく可能性を大いに感じた。

沖永良部酒造の造りのこだわり

ここからは、沖永良部酒造の奄美黒糖焼酎造りについて、記載していこうと思う。

沖永良部酒造 内東蔵では、常圧蒸留機と減圧蒸留機の2台の蒸留装置で焼酎を製造している。

沖永良部酒造 内東蔵のこだわりは、黒糖と米の割合を、2対1にするなどして、黒糖の芳醇さを少しでも残したいという思いで、他の蔵元よりも、黒糖の割合を多く使用している。

沖永良部酒造 内東蔵の麹(こうじ)は、タイ米に白麹を使用し、芳醇ながらも飲みやすい焼酎を目指して製造している。

沖永良部酒造 内東蔵では、大量の黒糖を二次仕込みに使用するため、二次仕込み用タンクの大きさは、一次仕込み用のタンクの約2.3倍もの大きさのタンクを使用している。

そして、平成20(2008)年より鹿児島県工業技術センターが提案した製法を取り入れて、独自のアレンジも追加して、黒糖のブロックをそのまま二次仕込みのタンクに投入している。

この、二次仕込みに黒糖のブロックを投入することにより、奄美黒糖特有の芳醇な香りが残りやすくなり、黒糖の味わいを十分に感じることができる奄美黒糖焼酎が出来上がるという話である。

普通、二次仕込みで使用する黒糖は、一旦、水やお湯などで溶かして液体になった黒糖を仕込みに投入するというのが通常の二次仕込みなので、沖永良部酒造の技術はオリジナルである。

沖永良部酒造 内東蔵では、二次仕込みに黒糖のブロックを投入することや、黒糖の割合を多くするなどして、黒糖の良い部分を最大限引き出そうという取り組みを行っている。

だから、代表銘柄である「稲乃露」は、金平糖(こんぺいとう)のような甘い芳醇な香りと、しっかりとした黒糖の甘さを感じることができるだけでなく、余韻も楽しめる贅沢な一品となっている。

沖永良部酒造 内東蔵の奄美黒糖焼酎の製造時期としては、サトウキビの収穫に合わせて、1月~3月に集中して行っている。

これは、沖永良部酒造 内東蔵では、新鮮な黒糖を使用することのほか、少しでも味わいにこだわっているため、製造時期を集中して行っているとのことである。

沖永良部酒造で出している商品の中で、沖酒造、竿田酒造、神崎産業の3社の共同瓶詰の製品となっているのが、奄美黒糖焼酎「古酒 白ゆり」と「えらぶ」である。

奄美黒糖焼酎「はなとり」は、減圧蒸留機のある、沖永良部酒造で製造している、単独銘柄となっている。

今回は、ここでの記事には記載していないが、沖永良部島で製造している他の蔵元の奄美黒糖焼酎も、しっかりと黒糖の特徴が強調されたような、インパクトのある奄美黒糖焼酎が中心となっている。

沖永良部島では、昔から、30度以上の濃いアルコール濃度のお酒を、島の人たち皆が、夜中まで楽しんで飲んでいるという文化があった。

そんなアルコール好きの沖永良部島の人たちに愛され続けている奄美黒糖焼酎は、どれも個性の強い、インパクトの強いお酒が好まれる傾向にあるようだ。

「稲乃露」は飲んだ後で口の中で暴れまくる!

奄美黒糖焼酎「稲乃露」は、口に含むときはとても優しく、飲んだ後で口の中で暴れまくる、とても面白い味わいのお酒である。

ここで、口の中で暴れまくると言っても、もちろん良い意味でのことで、とにかく「稲乃露」は、面白くて美味しいお酒なのである。

「稲乃露」は、30度の度数を感じさせない飲みやすさで、芳醇な黒糖の甘さを十分に感じさせる、とても飲みやすいお酒となっている。

そして、いざ、そのお酒を口に入れてみると、喉の奥で、アルコール感を感じさせるような、心地よい感じが襲ってくる。

飲みやすさと口の中での喉に対する刺激がとても心地よく、何杯でも飲みたくなり、クセになる味わいになっている。

「稲乃露」は、ロックでも十分に美味しいのであるが、お湯割りで飲んでも、心地よい飲みやすさと喉の奥で感じるアルコール感。

このお酒、ロックよりむしろ、お湯割りで飲んだ方が、しっかりとした焼酎といった感じを味わうことができるので、体がポカポカと温まる感触を味わうことができるのだ。

「稲乃露」は通常よりも多い目の黒糖が使用されて造られているため、上品な黒糖の甘さというものを十分に感じることができ、コスパ抜群の美味しい奄美黒糖焼酎となっている。

そして、「稲乃露」は、幅の広い料理とのペアリングで、あらゆる場面で活躍できるお酒である。

こんなふうに、「稲乃露」は、いろいろな食事のお供に、いつでも大活躍できる奄美黒糖焼酎なのだ。

イノウエが初めて飲んだ奄美黒糖焼酎「はなとり」はインパクトのあるお酒

上にも記載したとおり、平成13年に導入した、減圧蒸留機により、初めて、沖永良部酒造 内東蔵で製造されたのが、奄美黒糖焼酎「はなとり」である。

イノウエはこの「はなとり」を、鹿児島から送っていただいた、8本の焼酎のサンプル品の中の一つとして、たまたま味わうことができた。

この時の感動的な美味しさを、イノウエは今でも覚えている。

イノウエが20年以上前に飲んだ焼酎のサンプル品は、8本中、芋焼酎が7本で、1本だけ味わいがはっきりと違う、奄美黒糖焼酎「はなとり」であった。

イノウエが初めて「はなとり」を飲んだ時、他の芋焼酎と比べて、圧倒的な飲みやすさで、ほんのりと不思議な甘さを感じた。

このときはじめて、イノウエはまじまじと「はなとり」のラベルを確認した。

「はなとり」のラベルには、奄美黒糖焼酎との記載が。

このときイノウエは、以前に聞いていた、奄美大島の牧師さんの言葉を思い出す。

「あなた方はご存知ないかも知れませんが、奄美でしか造っていない、奄美黒糖焼酎というお酒があるんです。

そして、この奄美黒糖焼酎は、奄美の人たちはみんな大好きで、とても美味しいお酒なんですよ。」

そうか、これが、あのとき、奄美大島の牧師さんがおっしゃっていた、奄美黒糖焼酎だったんだ。

そして、「はなとり」を飲んでみると、何となく甘い味わいの正体が、黒糖の風味ということがわかり、飲めば飲むほどに、もっと飲んでいたいという欲求が押し寄せてくる。

「何て美味しいお酒なんだ。」

イノウエはそのまま、途中から飲んだ「はなとり」の900mlの瓶を夜中の3時まで飲んでしまい、その時点でも朝まで飲んでいたいという欲求を押さえて、寝ないといけないと、ストップをかけた。

次の日の朝、少々2日酔いの状態になり、奄美黒糖焼酎があまりにも美味しく、飲みやすかったので、ついつい夜更かしして飲んでしまったのだ。

後日、イノウエに焼酎を送ってくれた営業マンに、夜更かしして飲んでしまったことを報告した。

すると、営業マンも、次のように言っていた。

「そうですね。黒糖焼酎は行ってしまいますよね。

気が付いたら、どんどんと瓶の中身が無くなってしまっているというのは、奄美黒糖焼酎にはよくある話なんですよ。」

後で知った話なのであるが、「はなとり」は、沖縄県の久米島から送ってきた、「海洋深層水」を割り水の一部に使用して造っているという話なのである。

德田英輔社長によると、インパクトのあるお酒を造ってみたいという思いで、「海洋深層水」と減圧蒸留という、キャッチフレーズでインパクトのある、「はなとり」を思いついたそうである。

「海洋深層水」は、ミネラルを豊富に含み、飲みやすい水で、まろやかで体に自然に入ってきやすいという特徴を持っており、食品や化粧品、医薬品などにも幅広く活用されている。

確かに、減圧蒸留で採取した原酒を「海洋深層水」で割り水した「はなとり」はインパクトのあるお酒だといえる。

そして、「はなとり」は15、20、25度とライトなラインナップが用意されており、女性が飲むのに本当にオススメな銘柄になっている。

イノウエが奄美黒糖焼酎を追いかけたいという気持ちにさせてくれたのも、「はなとり」のおかげである。

共同瓶詰会社である沖永良部酒造が製造する「白ゆり」

沖永良部酒造は、沖永良部酒造 内東蔵、沖酒造、竿田酒造、神崎産業の4つの蔵元から構成されている、共同瓶詰会社となっている。

実は、鹿児島県には、共同瓶詰会社は4つしかなく、そのうちの2つの共同瓶詰会社が、奄美群島にあり、その中の一つが、沖永良部酒造になっている。

沖永良部酒造の商品に、「古酒 白ゆり」と「えらぶ」については、沖酒造、竿田酒造、神崎産業の3つの黒糖焼酎をブレンドして製造されている。

この「古酒 白ゆり」をブレンドして製造しているのが、沖永良部酒造で工場長を務めている、村山治俊さんである。

村山さんは、沖酒造、竿田酒造、神崎産業の3つの蔵元にたびたび足を運ぶなどして、その時の原酒の状態を常にチェックするなどして、ブレンドの調整を行っているということである。

イノウエは、「古酒 白ゆり」を初めて飲んだとき、そのあまりにも上品な味わいに、驚いた。

「古酒 白ゆり」は、芳醇な香りの中に、不思議と花の蜜のような香りを持ち、とても優雅で上品な香りと味わいを併せ持つ、絶品の奄美黒糖焼酎だと感じた。

「古酒 白ゆり」は、東京のデパートに贈答品として扱われたりすることもあり、記念日などに飲みたい、高級な味わいのする奄美黒糖焼酎なのである。

実際、「古酒 白ゆり」を、水割り、炭酸割り、ミルク割りなど、いろいろな飲み方を試してみたが、どの飲み方でも大変美味しく、このお酒は飲み方を選ばない万能なお酒であると思った。

「古酒 白ゆり」は、樽とタンクで長期貯蔵した原酒をブレンドしたお酒で、長期貯蔵ということも、「古酒 白ゆり」の絶品の味わいが実現できたポイントだと言える。

奄美黒糖焼酎は、長期貯蔵すればするほど、味わい豊かで、まろやかで飲みやすいお酒となる。

そして、樽貯蔵とタンク貯蔵のお酒とのブレンド酒は、それぞれの持つ特徴の良いとこ取りとなるので、贅沢な味わいが楽しめるというものである。

沖酒造、竿田酒造、神崎産業は、どの蔵元も1人から2人という、小さな蔵元で構成されているようなのであるが、奄美黒糖焼酎の製造の技術をいろいろな蔵元に指導するほどの、技術の高さを持っている。

この記事内では、それぞれの蔵元の内容については省略し、それぞれ個別に、記事を作成するつもりにしているので、ここでは敢えて、蔵元の詳細は省略させていただこうかと思う。

これをお読みの読者さまも、結婚記念日や、誕生日、他、いろいろな記念日などで、銘柄選びに悩んでいる人がいたら、「古酒 白ゆり」をオススメする。

「古酒 白ゆり」の花のような香りと、高級な味わいはきっと、記念日をより思い出深いものにしてくれること間違いないと言い切れるからだ。

沖永良部酒造の具体的な製品をご紹介

ここでは、沖永良部酒造が製造する、代表的な奄美黒糖焼酎の銘柄のうち、いつくかの銘柄について、紹介していこうと思う。

「稲乃露(いねのつゆ)」

度数:30度

蒸留方式:常圧蒸留

「稲乃露」は、古くから沖永良部島で親しまれているロングセラー商品である。

上でも記載してきたとおり、造りの特徴として、黒糖の使用量を、黒糖対米で、2対1という、ぜいたくな量の黒糖を使用して製造している、とても美味しい一品である。

「稲乃露」について、德田社長は特に強い思い入れを持っていて、「稲乃露」に対する評価が、蔵元の他の製品を飲みたいと思ってもらえると、おっしゃっていた。

そのため、代表銘柄である「稲乃露」は特に、沖永良部酒造の看板商品ということで、並々ならぬ想いで、一切の妥協を許さずに製造しているということである。

德田社長によると、「「稲乃露」が美味しいと言ってもらえて、他の銘柄も初めて評価されると思っています。

だから、「稲乃露」に関しては、特に思い入れの強いこだわり抜いた気持ちで、製造しています。」

こだわり抜いた「稲乃露」は、黒糖の風味を十二分に引き出して製造された、パンチの効いたお酒。

今回、2021年に、フランスパリで金賞を受賞するようになったのも、フランスで好まれやすい、パンチの効いた味わいが評価されたのではと分析している。

蔵元がこだわり抜いた、至極の一品を試さないというのは、勿体ないと思う。

是非とも、味わっていただきたい。

「古酒 白ゆり」

度数:40度

蒸留方式:常圧蒸留

「古酒 白ゆり」も、沖永良部酒造を代表する、銘柄の一つで、上でも解説したとおり、記念日などにぜひいただきたい、上品な高級酒である。

40度と度数が高めなのであるが、この度数で、他の同じ度数のお酒と比べてみても、コスパ最強のお酒だと言える。

しかも、古酒というだけで、高級な部類に入るのであるが、樽貯蔵酒とタンク貯蔵酒とのブレンド酒ということでもお値打ちである。

そして、極めつけは、沖酒造、竿田酒造、神崎産業の3つの蔵元のブレンド酒ということ。

これだけ手の込んだ製造をしているお酒は他に無いのではと思うくらいに、最強のコスパ商品だと言える。

「古酒 白ゆり」は、どんな飲み方でも楽しめる、至極の一品。

記念日には、ぜひともこのお酒は期待を裏切らないお酒だといえるので、このお酒とともに、最高の記念日を過ごしていただきたいものである。

「はなとり」

度数:15度、20度、25度

蒸留方式:減圧蒸留

沖永良部酒造 内東蔵が製造する、減圧蒸留酒の代表がこのお酒。

「はなとり」は、海洋深層水を使用して製造されているということもあり、大変飲みやすく、女性向けの商品である。

イノウエも、奄美黒糖焼酎にハマるきっかけとなったのが、この「はなとり」なのであるが、このお酒の味わいは、他の減圧蒸留のお酒に比べても、黒糖の優しい芳醇な味わいを感じることができる、至極の一品である。

「はなとり」という名前は、沖永良部酒造が位置している住所「花トリ」からきているということで、島の宣伝に、インパクトのある名前となっているのも特徴である。

沖永良部島では、昔から、比較的パンチの効いた、それでいて度数の高い奄美黒糖焼酎が好まれてきたのであるが、「はなとり」のライトな味わいは、沖永良部島で味わえる、新しい味わいでもある。

もし、沖永良部島に来て、飲みやすくてライトな焼酎、女性向けの飲みやすい銘柄をお求めの際は、「はなとり」をオーダーすることをオススメする。

ひょっとすると、イノウエ(私)と同じように、あなたも「はなとり」がきっかけで、奄美黒糖焼酎の虜になってしまうかも知れない。

「えらぶ」

度数:30度

蒸留方式:常圧蒸留

奄美糖焼酎「えらぶ」も、「古酒 白ゆり」と並ぶ、沖酒造、竿田酒造、神崎産業の3つの蔵元のブレンド酒である。

こちらの焼酎は、どちらかといえば、バランス型の焼酎という感じで、オススメな飲み方は、食中酒として、あらゆる場面で楽しめるお酒。

ブレンド酒にも関わらず、コスパ抜群のお値打ち品で、レギュラー焼酎として、気軽にいつでも飲めるので、まとめ買いなどして、送料を押さえると、お買い得な焼酎である。

その特徴は、ブレンド酒らしく、まろやかで、尖ったところがほとんどなく、それでいて、豊かな香りとコクがあるという逸品。

ブレンド酒だからこその、豊かなコクに、クセになる人も多いのではないかと思う。

沖酒造、竿田酒造、神崎産業は、古くから奄美黒糖焼酎を製造している老舗の蔵元ばかりなので、その味わいは、飲む者を裏切ることがない。

さらに、「えらぶ」もしっかりと熟成させてから商品化されているので、まろやかで、口当たりもよく、とても飲みやすい一品である。

「白ゆり」を飲み前に、こちらを楽しんでみるのもいいのかも知れない。

まだまだある、沖永良部酒造の黒糖焼酎

まだまだある、沖永良部酒造の黒糖焼酎

今回は、沖永良部酒造の4つの銘柄をご紹介させていただいたのであるが、実は、沖永良部酒造の商品ラインナップは他にもある。

沖永良部酒造では、「まぁさん」、「めんしょり」も、主力商品のラインナップとして取り揃えている。

書面の都合上、これらの解説については、ここでは割愛させていただくが、どちらも手の込んだ逸品で、作業量からすると、沖永良部酒造の焼酎は、本当にお値打ち価格といえよう。

「めんしょり」に関しては、島の黒糖のみを使用して製造した秀逸の品で、今後も沖永良部島酒造が様々な取り組みに挑戦していく銘柄の一つとして、ぜいとも注目していただきたい。

そして残念なお知らせではあるが、こちらの銘柄の内、「西郷南洲」・「世之主」・「めやらび」は、今回で終売となる。

つまり、今回の販売で手に入らなかったら、完売となってしまうので、ご了承いただきたい。

銘柄の種類だけでも、沖永良部酒造の焼酎への挑戦心は限度が無いほどに果敢にチェレンジを繰り返している。

沖永良部島には、奄美群島の中でも、特に、知る人ぞ知る、美食の島として、島を訪れる観光客の舌を満足させ続けている。

そんな、美味しい、沖永良部島の料理には、沖永良部酒造の奄美黒糖焼酎がぴったりと合うのだ!

「秘境の楽園」である沖永良部島の老舗の蔵元たちの奄美黒糖焼酎は、パンチの効いた飲兵衛のためのお酒である

ここまで、沖永良部酒造について、記載させていただいた。

奄美諸島はどの島も、島の人たちの潤滑剤として、奄美黒糖焼酎が人と人との心を繋いできた。

そして、ここ、沖永良部島では、黒糖の風味が芳醇な、パンチの効いた、それでいて、度数の高い奄美黒糖焼酎が昔から親しまれて、最近では、「はなとり」のようなライトな銘柄も姿を見せるようになってきた。

2021年7月に、沖縄や奄美大島などが、世界自然遺産に選ばれるなか、手つかずの自然の宝庫である、沖永良部島の存在を忘れてはならない。

「日本の美しい風景」100選に、沖永良部島の鍾乳洞が必ずランクインされている。

そんな、美しい沖永良部島で、最も魅力なのは、のんびりして、穏やかで、親切すぎる、島の人であるということ。

この美しい島で、90年以上の歴史を持つ、奄美黒糖焼酎は、焼酎になる前から、この地域にはアルコールが親しまれてきた。

島の美しい景色を堪能したら、美味しい食事に、美味しい奄美黒糖焼酎を飲んで、長い夜を過ごそうではないか。

イノウエは、寒い夜、「稲乃露」のお湯割りでポカポカと温まっていた。

「「稲乃露」のお湯割りは、本当に最高だな。」

イノウエは、次の日の朝、案の定、飲みつぶれてしまった。

しかし、飲みつぶれた後も、芳醇な黒糖の幸せな甘さの余韻が体に残っていた。

「よし、今晩は、「古酒 白ゆり」を飲もう!」

今回の記事は以上になります。

ここまで読み進めていただき、ありがとうございました。

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